きんぎょ注意報

子どもたちが夢中になっていたあのアニメ、覚えていますか？
時は1991年。平成の幕開けとともに、テレビ東京で「きんぎょ注意報」が放送され、瞬く間に大ヒットしました。同時期に放送されていた「美少女戦士セーラームーン」とともに、90年代のガールズアニメを代表する作品として今なお語り継がれています。
「きんぎょ注意報」といえば、まず思い浮かぶのはその個性的なキャラクターたちでしょう。金魚鉢から飛び出した金魚がモチーフの「金太郎」や、「ギョピちゃん」など、コミカルで愛らしいキャラクターばかり。そして忘れてはいけないのが、金魚鉢に入ったまま超能力を操る不思議な女の子「まどか」です。
このアニメの魅力は、単なるギャグアニメにとどまらないこと。友情、愛、家族という普遍的なテーマを扱っており、思わずグッとくるようなシーンも少なくありません。また、子ども目線の視点で描かれることで、大人には忘れかけていた子どもの頃の気持ちを思い出させてくれます。
特に印象的なのは、まどかの「ゆびきりげんまん」です。「ゆびきりげんまん」とは、日本の伝統的な約束事。小指を絡めて「ゆびきりげんまん、うそついたら針千本飲ます」と約束すると、たとえどんなことがあっても嘘をつかないというものです。
あるエピソードで、金太郎はまどかに「ゆびきりげんまん」をして約束をします。しかし、約束を破ってしまい、まどかは悲しみに暮れます。その姿を見て、金太郎は約束の大切さを痛感します。
このエピソードは、約束の重みと、それを守ることの大切さを子どもたちに伝えています。約束は、たとえ小さなものでも、守らなければいけない。約束を破ることは、相手を裏切ることになるのです。
「きんぎょ注意報」は、単なる子ども向けアニメではなく、子どもたちの心を育む、普遍的なメッセージを伝えてくれる作品です。子どもたちが夢中になっていたあの頃を思い出し、ぜひもう一度見返してみてはいかがでしょうか。きっと、子どもの頃の大切なことを思い出させてくれるはずです。