ハンセン病




皆さん、「ハンセン病」って言葉を聞いたことがありますか?少し古い言葉で、今は「らい病」と呼ばれています。らい病は、ハンセン菌という細菌によって起こる感染症です。
実はこのらい病、昔はすごく怖い病気だったんです。感染すると、皮膚や神経に症状が現れて、ひどい場合は体が変形したり、目が見えなくなったりすることもあったそうです。治療法もなかったため、患者さんは隔離されて、一生を施設で過ごすことが多かったんです。
ところが、今は治療法が開発されて、らい病は治る病気になりました。しかも、早期に発見すれば、後遺症もほとんど残らないんだそうです。でも、まだまだらい病に対する偏見や差別が残っていて、患者さんやその家族がつらい思いをしていることがあります。
らい病は、私たちに大切なことを教えてくれます。それは、「病気だけを見て人を判断しない」ということです。たとえ体が変わっていても、心は同じです。ハンセン病は、私たちが「違い」を認め合い、お互いを尊重し合うことの大切さを教えてくれる病気なのです。
私にも、らい病を経験した知人がいます。彼は、今は元気になっていて、自分の経験を講演活動で伝えています。彼は、「らい病は、差別と偏見との戦いだった」と言っていました。病気だけでなく、偏見や差別という戦いにも勝った彼の話は、いつも私に勇気をくれます。
らい病は、過去に苦しんだ病気です。でも、今は治る病気になりました。私たちは、かつての過ちを繰り返さないために、らい病の歴史を学び、差別のない社会を作っていきましょう。