プベルル酸




思春期を迎えた少年少女のみならず、大人も悩まされるニキビや吹き出物。これらは「アクネ」と呼ばれ、その原因のひとつに「プベルル酸」という物質が関係しているといわれています。

プベルル酸は、毛穴の奥にある皮脂腺から分泌されるステロイドの一種。思春期になると、男性ホルモンの影響によって皮脂腺の活動が活発になり、プベルル酸の分泌も増加します。このプベルル酸が皮脂腺内のアクネ菌のエサとなり、その結果としてアクネが発生するのです。

アクネは、赤みや腫れ、痛みを伴うだけでなく、コンプレックスやストレスの原因にもなります。ニキビ跡を気にして、外出を控えたり、人と接するのが億劫になったりすることもあります。

プベルル酸の分泌を抑えることは、アクネの発生を抑えることにつながります。そのために、

  • 皮脂の分泌を抑える洗顔料や化粧水を使用する
  • 脂っこいものを避け、野菜や果物を多く摂取する
  • ストレスを解消する
  • ことが有効とされています。また、皮膚科で処方される薬やレーザー治療など、医療機関での治療も検討できます。

    プベルル酸は、思春期に特異的な物質ではありません。大人になっても、皮脂腺が活発に働く人は、アクネができることがあります。そのような場合は、皮脂の分泌を抑えるスキンケアや生活習慣の見直しで改善を図れます。

    ニキビや吹き出物に悩んでいる人は、プベルル酸という物質が原因であることを知っておきましょう。その特性を理解し、適切な対策を講じれば、アクネの改善、ひいてはコンプレックスやストレスの軽減につながります。