ベストヒット歌謡祭




かつてこんなメールが届いた。差出人はテレビ局。
「出演しませんか?」
何の出演なのかと聞くと「音楽番組です」と言う。
音楽番組?音楽をやったことはない。
でも、ご縁だろうしとりあえず話を聞きに行くことにした。
話を聞くと、歌番組は出るものの、歌うわけではない。
「音楽にまつわることをしたいんです」と制作会社の人は言う。
へぇー、音楽にまつわることか。
「例えばどんなことですか?」と尋ねると
「弾き語りとか、DJとか、コーラスとか」と言う。
弾き語りは流石にできない。でも、DJとコーラスならなんとかなるだろう。
まあ、一通りやってみようかな。

コーラスの仕事

コーラスは2人のグループだった。
と言っても、所属事務所の人が2人に声をかけて、ユニットを組ませただけ。
とても仲良しというわけではないようだった。
でも、歌は上手い。さすがにテレビに出るだけある。
最初の仕事は、aikoのコンサートだった。
楽屋に行くと、aikoがいて驚いた。aikoもテレビで見たことがある。
aikoも「初めまして」と照れくさそうに言った。
aikoは控えめな人だった。
控えめだけど、歌は力強い。
自分の意見もハッキリ言うし、面白い。
私はaikoのことが好きになった。
そうなると、コーラスの仕事も楽しくなる。
aikoのバックで歌うことは刺激的だった。
aikoのコンサートは全国を回った。
大変だったけど、やりがいがあった。
コーラスの仕事は、aikoのコンサート以外にもあった。
テレビ番組に出たり、他のアーティストのバックで歌ったり。
どれも楽しい仕事だった。

DJの仕事

DJの仕事は、あるラジオ局から声がかかった。
「番組に出てみませんか?」と言う。
ラジオ番組って、喋ればいいのか。喋るのは苦手じゃないし、音楽は好きだからなんとかこなせるだろう。
「分かりました。やります」と快諾した。
番組は、毎週1時間。
私はパーソナリティとして、お喋りしたり、音楽をかけたりした。
パーソナリティの仕事は楽しかった。
音楽が好きで、喋るのが得意な人なら誰でもできると思う。
でも、私はパーソナリティに向いていなかった。
音楽の知識は豊富だったけど、喋りが下手だった。
「もっといい喋り方をしたい」
そう思うようになった。
そこで、私は喋りの練習を始めた。
滑舌を良くするために、早口言葉を練習したり、発声練習をしたりした。
練習した甲斐あって、喋りが上手くなった。
喋りが上手くなると、番組も楽しくなった。
私はDJの仕事が大好きだった。
音楽が好きで、喋るのが得意な人なら誰でもできると思う。
でも、私はパーソナリティに向いていた。
音楽の知識が豊富だったし、喋ることも好きだった。
今でも、私はDJの仕事をしている。
音楽と喋りが大好きだから。