井川意高




井川意高といえば、アニメ「機動戦士ガンダム」シリーズのメカニックデザイナーとして知られる人物です。彼のデザインしたMS(モビルスーツ)は、シャープで流線型のフォルムが特徴的で、高い人気を誇っています。特に「RX-78-2 ガンダム」は、ガンダムシリーズを代表する機体として広く認識されています。

井川意高の経歴

井川意高は、1950年12月26日に東京で生まれました。幼い頃から絵を描くことが好きで、アニメ雑誌にイラストを投稿したり、模型作りに熱中していました。その後、多摩美術大学に進学し、工業デザインを専攻しました。
大学卒業後は、サンライズ(当時は日本サンライズ)に入社し、アニメ業界でのキャリアをスタートさせました。当初は美術設定を担当することが多かったのですが、次第にメカニックデザインにも携わるようになりました。

ガンダムシリーズにおける役割

井川意高が大きく脚光を浴びたのは、1979年に放送された「機動戦士ガンダム」のメカニックデザインを担当した時でした。井川は、それまでのロボットアニメにありがちだった丸みを帯びたデザインではなく、シャープでリアルなデザインを追求しました。この斬新なデザインは、当時の視聴者に大きな衝撃を与えました。
井川はその後も、「機動戦士Zガンダム」「機動戦士ガンダムZZ」「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」などのガンダムシリーズのメカニックデザインを担当しました。これらの作品でも、井川の特徴的なデザインは受け継がれており、高い評価を得ています。

井川意高のデザインの特徴

井川意高のデザインの特徴としては、以下のようなものが挙げられます。
* シャープで流線型のフォルム
* リアルなディテール
* 可動域を考慮した構造
* 色彩のバランスとコントラスト
井川は、単に見た目のカッコよさだけでなく、実際に動くことができるメカニックとしてデザインすることを重視していました。そのため、彼のデザインしたMSは、アニメーションの中でもスムーズに動き回ることができます。

その他の実績

ガンダムシリーズ以外にも、井川意高は「超時空要塞マクロス」「重戦機エルガイム」「機動戦士Vガンダム」などのアニメ作品や、「機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争」などの劇場版アニメのメカニックデザインも担当しています。また、小説やゲームのカバーイラストも数多く手がけています。

井川意高の逝去

井川意高は、2016年10月11日に肺がんのため、65歳で亡くなりました。彼の訃報は、アニメ業界に大きな衝撃を与えました。井川意高のデザインしたMSは、今もなお多くのアニメファンに愛され続けています。