困ったときは医師に相談を
「あれ? あの単語なんだっけ?」「この書類どこやったんだっけ?」と、物忘れや整理整頓の苦手さを感じたことはありませんか? 実は、脳の障害によって引き起こされる「高次脳機能障害」かもしれません。
高次脳機能障害とは、脳の器質的損傷によって、記憶や注意、遂行機能、問題解決能力などの高次脳機能と呼ばれる機能が低下する障害のことです。脳梗塞、脳出血、頭部外傷などが原因で起こります。
症状は人によってさまざまで、物忘れ、注意力の低下、衝動性、情緒の不安定、計画性の欠如などがあります。日常生活にも支障が出るため、仕事や家事、対人関係に問題が生じることも少なくありません。
高次脳機能障害は、CTやMRIなどの画像検査では異常が認められない場合が多く、診断が難しいことがあります。しかし、専門医による神経心理学的検査を受ければ診断が可能です。
治療法としては、リハビリテーションが中心となります。リハビリテーションには、物忘れ対策のための認知リハビリテーションと、日常生活動作の改善を目的とした作業療法などがあります。リハビリテーションは根気よく続けることが大切です。
高次脳機能障害は、適切な治療を行えば、ある程度改善することができます。しかし、完全に治ることは難しい場合もあります。そのため、日常生活に支障が出ている場合は、医師に相談して治療を受けることが重要です。
- 高次脳機能障害の主な症状
- 物忘れ
- 注意力の低下
- 衝動性
- 情緒の不安定
- 計画性の欠如
- 高次脳機能障害の原因
- 脳梗塞
- 脳出血
- 頭部外傷
- 高次脳機能障害の治療法
- リハビリテーション
- 認知リハビリテーション
- 作業療法
「もしかして、私、高次脳機能障害かな?」と感じた方は、ぜひ医師にご相談ください。早期発見、早期治療が大切です。