寒川 火事




「皆さん、大変ですっ!寒川で火事が起きました!」
炎が上がって真っ黒な煙が立ち込める中、私は急いで家に駆け込み、母にそう伝えました。私の父は消防士で、すでに現場に向かっているはずでした。
母は不安そうに頷き、荷物をまとめて避難の準備をを始めました。私たちはすぐに家を出ましたが、辺りは騒然としていて、焦げた臭いが漂っていました。
火事現場に近づくと、消防車が何台も出動していて、消防士たちが必死に消火活動をしていました。黒い煙は空高く舞い上がり、辺り一面が真っ暗になっていました。
「あそこにパパがいるはずよ」と、母が言いました。私は必死に父の姿を探しましたが、見つけることができませんでした。でも、父が人々の命を救うために、きっと奮闘しているのだと思っていました。
時間が経つにつれて、火はだんだんと小さくなっていきました。消防士たちの懸命な努力のおかげで、大きな被害は出ずに済んだのです。
私たちの家に被害はありませんでしたが、近所のいくつかは火事で焼けてしまいました。私は被災した人々のことを思い、胸が痛くなりました。
父が帰ってくるまで、私たちは家で待っていました。彼は夜遅くに、疲労困憊した様子で戻ってきました。
「大丈夫だった?」と、母が聞きました。
父はうなずきました。「大丈夫だったよ。でも、大変だった」
彼は私たちに、火事の恐ろしさと、消防士の勇敢さについて話してくれました。私は父の話を聞きながら、改めて消防士の仕事がいかに尊いものかを認識しました。
寒川の火事は、大きな悲劇でしたが、私たちに大切なことを教えてくれました。それは、命の大切さ、人の助け合いの大切さ、そして、消防士をはじめ、私たちの安全を守ってくれる人々への感謝の気持ちです。
この火事を決して忘れてはいけないと思います。そして、これからも人々の命と財産を守るために力を尽くしてくれる消防士たちに、心からの敬意と感謝を表したいと思います。