徳島 さらば眠りし街




先週末の土曜日、徳島は突如真っ暗に包まれた。午後8時22分に発生した大規模停電により、県内最大約11万戸が停電した。
暗闇に包まれる街の光景はさながら終末世界のようだった。信号が消え、街灯が消え、人々は懐中電灯やスマホの明かりで足元を照らしながら歩く。車の渋滞は発生し、交通機関は麻痺した。
私はそのとき食事を終えて帰宅しようとしていた。途中のスーパーには行列ができていたが、お店の中は真っ暗で営業しているのかどうかわからない。コンビニも真っ暗で、人々は外に集まって情報を交換していた。
帰宅してからも真っ暗で、スマホでニュースを見て停電の状況を把握する。復旧の見通しが立っていないと知り、不安が胸をよぎった。
夜も更け、街は静けさに包まれた。闇夜に浮かぶのは、わずかなスマホの明かりだけ。昔は停電になったらろうそくを灯したものだが、今はろうそくを使う人もほとんどいないだろう。
翌朝、停電は解消され、街は徐々に息を吹き返していった。しかし、停電がもたらした影響は大きかった。交通機関の乱れ、企業の操業停止、そして何よりも人々の不安。
今回の停電は、電気がいかに私たちの生活に深く関わっているかを改めて認識させた。電気がなければ、私たちは何もできない。食事ができない、仕事ができない、連絡が取れない。
停電は、私たちの脆弱性を思い知らせるものでもある。普段は当たり前に使っている電気だが、それが途絶えるとすぐに生活が混乱してしまう。
今回の停電は大きな被害をもたらしたが、同時に大切なことを教えてくれた。それは、災害に備えることの重要性と、普段の生活に感謝することだ。
あれから数日経った今も、停電の記憶は鮮明に残っている。今度また停電が起きたら、慌てずに必要な準備をしようと思う。そして、普段の生活に感謝しながら、電気を大切に使うようにしたい。