春よ来い、賃上げ来い!~春闘2024がまもなく到来~



春闘 2024



春闘とは、労働組合が企業に対して賃金引き上げを求める、毎年恒例の交渉の場です。2024年の春闘も、まもなく開幕します。

今年度の経済見通しは、堅調な経済成長と低インフレが続くことが予想されています。こうした状況を受け、労働組合は大幅な賃上げを求める構えです。

全労連は、ベースアップ(ベア)を5%と要求しています。これは、過去10年間で最も高い要求額です。また、連合は3%のベアとプラスアルファの要求を検討しています。

企業側は、賃上げの必要性は認めるものの、景気回復の遅れや競争激化などを理由に、大幅な賃上げには慎重な姿勢を示しています。

春闘の行方は、経済全体にも影響を与えます。賃金が上がれば、消費が拡大し、経済成長を押し上げる効果が期待されます。逆に、賃金が上がらなければ、消費が低迷し、経済成長が抑制される可能性があります。

今年度の春闘は、経済成長と賃上げのバランスをどう取るかが焦点となります。労働組合と企業が、痛みを伴う妥協を行えるかどうかが注目されます。

~春闘の変遷~

春闘は、1955年に始まりました。高度経済成長期には、労働組合の力が強く、大幅な賃上げが実現しました。しかし、バブル経済崩壊後、春闘の勢いは衰え、賃上げ率は低迷しています。

近年、政府は「働き方改革」を推進しています。残業時間の削減や有給休暇の取得促進などが進められており、このことが賃上げ要求に影響を与えています。

~春闘の課題~

春闘には、いくつかの課題があります。

* 格差の拡大: 賃上げが非正規雇用者にまで及ばず、格差が拡大するおそれがあります。
* 企業の国際競争力の低下: 過剰な賃上げは企業の国際競争力を低下させる可能性があります。
* 財政の悪化: 賃上げがインフレを招けば、政府の財政を悪化させるおそれがあります。

これらの課題を克服しながら、経済成長と賃上げのバランスを確保することが、春闘の最大のミッションです。