枢機卿




枢機卿は、カトリック教会における教皇の最高顧問です。重要な案件について教皇を直接に補佐する枢機卿団を構成すると同時に、個々の枢機卿は、教会全体にかかわる日常的な職務を担っています。
枢機卿の起源は、ローマ帝国時代にまで遡ります。当時は、教皇の補佐役として、司教や助祭の中から選ばれていました。9世紀になると、枢機卿は正式に教皇の相談役として制度化されました。
枢機卿は、教皇の最高顧問であるだけでなく、教皇の死後に新教皇を選ぶコンクラーベに参加する権利も有しています。コンクラーベでは、枢機卿たちは秘密投票を行い、新教皇が選ばれるまで多数決で話し合います。
枢機卿の服装には、特徴的な赤い衣装があります。この赤い衣装は「枢機卿の赤」と呼ばれ、キリストの殉教の血を表しています。枢機卿はまた、特別な帽子と指輪を着用しています。
枢機卿は、世界中のカトリック教会で重要な役割を担っています。彼らは、教皇の側近として教会の統治に関わり、また、信者に対して信仰の導きと模範を示しています。枢機卿には、しばしば、知識、知恵、そして献身性が求められます。
枢機卿になるためには、通常、司教か助祭として一定の職歴を積む必要があります。枢機卿は、教皇によって任命され、終身その地位を保持します。