「百条委員会」ってなに?わかりやすく解説!




最近、ニュースでよく耳にする「百条委員会」って、一体なんのことなんでしょうか?難しい言葉でよくわからないですよね。そこで、今回は「百条委員会」についてわかりやすく解説します!

百条委員会とは?

百条委員会とは、内閣総理大臣や国務大臣が法律に違反したり、職務を怠ったりしたときに、国会が設置できる特別委員会のことです。その名前は、日本国憲法第百条に規定されていることから「百条委員会」と呼ばれています。


  • 内閣総理大臣
  • 国務大臣
  • 最高裁判所の裁判官
  • 会計検査院長
百条委員会の役割
百条委員会の役割は、主に次の2つです。


  • 調査:法律違反や職務怠慢の事実があったかどうかを調査します。
  • 弾劾訴追:調査の結果、法律違反や職務怠慢があったと認められれば、国会に弾劾訴追を請求することができます。弾劾訴追されると、国会で罷免の是非が審議されます。
百条委員会の設置要件

百条委員会を設置するためには、以下の要件を満たす必要があります。


  • 衆議院の可決:衆議院が百条委員会の設置議案を3分の2以上の多数で可決する必要があります。
  • 参議院の同意:参議院も百条委員会の設置に同意する必要があります。ただし、参議院が同意しない場合でも、衆議院が再び3分の2以上の多数で可決すれば、百条委員会が設置されます。
百条委員会の審議

百条委員会は、国会の両議院から国会議員が選出されて構成されます。審議は非公開で行われ、調査の結果は報告書にまとめられます。報告書は国会に提出され、弾劾訴追の是非が審議されます。

百条委員会の設置例

これまで、日本国憲法下で百条委員会が設置された例は2回あります。


  • 第一次吉田内閣:1948年、吉田茂首相が公職選挙法違反の疑いで百条委員会が設置されました。
  • 田中金脈問題:1976年、田中角栄首相の金脈問題を調査するために百条委員会が設置されました。

このように、百条委員会は、政府の不正や不祥事を追及するための重要な仕組みです。憲法で保障された国民の権利を守るために、今後も重要な役割を果たしていくことでしょう。