稲本潤一、現役引退発表




かつて日本サッカー界を牽引したレジェンドが、ピッチでのキャリアに幕を下ろした。南葛SC所属の稲本潤一が今シーズン限りでの現役引退を表明した。
稲本は1979年9月18日、鹿児島県生まれ。大阪府堺市出身。幼少期よりサッカーを始め、ガンバ大阪のユースで頭角を現した。1997年にトップチームに昇格し、17歳6か月でJリーグデビューを果たした。
稲本の卓越したボールコントロールと視野の広さは、早々に注目を集めた。2001年にはJリーグ新人王と年間ベストイレブンに輝き、日本代表にも選出された。2002年には日韓ワールドカップの日本代表メンバーに名を連ね、イングランド戦とトルコ戦で貴重なゴールを挙げた。
その後、アーセナルやフラムといった欧州クラブを渡り歩き、2010年に帰国。コンサドーレ札幌、川崎フロンターレ、ヴィッセル神戸などでプレーした。2022年からは南葛SCでプレーし、チームのJFL優勝に貢献した。
稲本は日本代表として通算82試合に出場し、国際親善試合で5得点を記録。2006年と2010年のワールドカップにも出場している。
45歳を迎えた稲本は、現役引退の決断について「やりきったという思いでいっぱいです」と語った。今後は指導者の道を歩む予定だという。
稲本の引退は、日本サッカー界に大きな喪失となる。その功績と人柄は、これから多くの世代に受け継がれていくことだろう。