結核集団感染




結核は、結核菌によって引き起こされる感染症です。空気感染する細菌のため、咳やくしゃみをすると空気中に飛散し、それを吸い込むことで感染します。
結核菌は主に肺に感染しますが、他の臓器にも感染することがあります。肺に感染して症状がでない場合は「潜伏結核感染症」と呼ばれます。
結核を発症すると、咳、痰、微熱、倦怠感などの症状が出ることがあります。重症になると、肺炎や胸膜炎などの合併症を起こすことがあります。
結核集団感染とは、同一の感染源から、2家族以上にまたがり、20人以上に結核が感染した場合を言います。ただし、発病している患者は、6人に相当する感染者数に換算して計算します。
日本では、毎年約1万人が結核を発症しています。そのうち、約1割が集団感染によるものです。集団感染が発生すると、集団内の検査や治療が必要になるため、大きな負担がかかります。
集団感染を防ぐためには、以下のことが重要です。
* 換気を良くする
* 咳やくしゃみをするときは、口や鼻をハンカチやティッシュで覆う
* 使い捨てマスクを着用する
* 結核を発症した人がいる場合は、隔離措置を取る
* 結核菌の検査や治療をきちんと受けて、完治するまで続ける
結核は、適切な治療を受ければ完治する病気です。集団感染を防ぐためにも、結核の予防と早期発見が大切です。