そこには西尾幹二というドイツ文学者で評論家の名前がありました。
彼は「新しい歴史教科書をつくる会」の初代会長を務め、教科書に「愛国心」を盛り込むべきだと主張していました。
当時、私は左派的な考え方に共感しており、西尾氏の主張に反発を覚えました。
しかし、彼の文章の論理の明晰さと、日本文化への深い造詣に感銘を受けました。
西尾氏は、日本の歴史教育が「自虐史観」に陥っていると批判していました。
そして、日本人の誇りを取り戻すためには、もっと自国の歴史に誇りを持つべきだと主張しました。
私は西尾氏の考え方に必ずしも同意できませんでしたが、彼の主張には一定の説得力がありました。
そして、日本人のアイデンティティとは何かという問題を改めて考えさせられました。
西尾氏は2024年に89歳で亡くなりましたが、彼の残した功績は今後も語り継がれることでしょう。
西尾氏の思想は、保守派とリベラル派の間で賛否両論あったかもしれません。
しかし、彼が日本の歴史教育に一石を投じたことは間違いありません。
私たちは西尾氏の功績を振り返り、今後どのように日本の歴史教育について考えていくべきなのかを議論する必要があるでしょう。