見逃せない「マウンテンドクター」




なんて呼べばいいかわからない人が多い「マウンテンドクター」のことをご存じでしょうか。医療用語で「マウンテンドクター」という言葉はありません。これは、山で医者として活躍する人たちのことを指す俗称なのです。

山で活躍するプロフェッショナル「マウンテンドクター」

登山途中にけがをしてしまった、高山病の疑いがあるらしい、そんなときに頼りになるのが「マウンテンドクター」です。この人たちは、一般的な医師とは異なる専門的な知識と技術を持っています。アウトドアの環境でも医療行為ができるように特殊な訓練を受けているため、一般的な医者では対応できないケースにも対応できるのです。

例えば、登山中に転んで足を捻ってしまった場合、一般的な医者では骨折など重傷でない限りはすぐに処置をせず、様子を見るだけになるかもしれません。しかし、「マウンテンドクター」なら、歩行困難になるようなけがだったとしても、応急処置を施し、下山できるまでサポートしてくれます。

  • 高山病の診断と治療
  • 在外傷や骨折の処置
  • 凍傷の処置
  • 熱中症や低体温症の治療
  • ハイ・アルチチュード・メディシン(高地医学)の知識
山で活動する人にとって、「マウンテンドクター」はなくてはならない存在です。単なる医者ではなく、命を守るための頼もしい存在なのです。

「マウンテンドクター」に出会うには?

「マウンテンドクター」は、山岳救助隊や登山団体に所属していることが多く、山岳地帯の病院や診療所に勤務している人もいます。もし、登山中に体調不良などで「マウンテンドクター」の助けが必要になった場合は、救助を要請しましょう。

「マウンテンドクター」を目指すには

「マウンテンドクター」を目指すには、医学部を卒業後、専門的な訓練を受ける必要があります。代表的なのは、日本山岳医学会が認定する「山岳医」の資格です。この資格を取得するには、講習会を受講し、一定の経験を積む必要があります。
山が好きで、人の命を救いたいという熱意があれば、「マウンテンドクター」を目指すことができます。しかし、単なる知識や技術だけでは対応できない山ならではの困難もたくさんあります。情熱と強い精神力を持って、山と人に尽くすことができる人だけが、「マウンテンドクター」になれるのです。