「あの人ってもう終わったよね」「失墜したよね」
2022年、香川照之さんの性加害報道の後、芸能界だけでなく世間の皆様からこのような声を多数お聞きしました。
筆者は幼い頃から香川照之さんの演技を拝見しており、あの淀みない滑らかな喋り口と存在感のある演技に、その度に感動していました。特に「半沢直樹」での大和田常務役は、あの濃すぎるキャラクターが香川照之さんによって、非常に愛嬌のある面白い人物として昇華させていたと思います。
そんな香川照之さんがあの様な事件を起こした時、非常に残念に思いました。
しかし、
「人ってそんなに簡単に簡単に変われるわけがない」、「反省して本当に変わるなら、またもう一度チャンスをあげてほしい」
と、密かに願っておりました。
時は流れ、2023年2月、香川照之さんがWOWOWのドラマ「罠」で俳優復帰することが発表されました。あの事件後、約1年ぶりの俳優復帰に、世間の声は様々です。
「この人はもうダメだ」「もう二度と香川照之さんの作品は観ない」
という声もあれば、
「またチャンスを与えてあげてほしい」「どんな作品なのかを見てみたい」
という声もあります。
筆者も複雑な心境で、正直、作品を観るかどうかも悩んでいます。
しかし、
あの事件が起きてから、香川照之さんがどう反省し、どう変わったのか、俳優香川照之として、どういう気持ちで今回の作品に臨んでいるのか、私にとっては作品自体よりも、そこが非常に興味深いです。
仮に今回の作品が素晴らしい作品だったとしても、あの事件がなかったら観ることができたわけですから、決して単純に香川照之さんの復帰を喜ぶことはできないです。
香川照之さんが本当に反省し、二度と同じ過ちを犯さず、俳優としてさらに素晴らしい作品を生み出して頂けることを願ってやみません。
そして、もし、そのような素晴らしい作品を生み出してくれたら、その時は、心からの拍手を送りたいと思います。
たとえ今回の作品が駄作だったとしても、一度過ちを犯した人間にも、やり直す権利があると思います。
どうか、皆様も香川照之さんに、もう一度チャンスを与えて頂けませんか?
辛抱強く、温かく見守って頂けたら幸いです。