EURO 決勝




ヨーロッパサッカー界最大の祭典、UEFA欧州選手権(EURO)の決勝戦が7月11日、イギリス・ロンドンで行われた。決勝の舞台に立ったのは、イタリアとイングランド。両チームともに準決勝で劇的な勝利を収めており、決勝でも手に汗握る激闘が期待された。
試合は序盤からイタリアが主導権を握る。アズーリ(イタリア代表の愛称)はパスを丁寧につなぎ、イングランド守備陣にプレッシャーをかけていく。一方のイングランドは、ホームの利を活かして積極的に攻撃を仕掛けるものの、イタリアの堅い守備を崩すことはできない。
前半はイタリアが優勢に進めるが、スコアレスのまま後半へ。すると後半2分、イタリアが先制に成功する。ボヌッチのロングボールをインシーニェが受け、ボックス内に進入。イングランドGKピックフォードと1対1になり、落ち着いてゴールを決めた。
先制を許したイングランドは同点を目指して反撃に出る。しかし、イタリアの守備は堅く、シュートチャンスを作ることができない。逆にイタリアはカウンターから追加点を狙い、何度も決定機を作る。
試合終了間際、イングランドがついに同点に追いつく。75分、サカのクロスに途中出場のショーが頭で合わせてゴール。会場は大歓声に包まれた。
1-1のまま延長戦に突入。延長前半10分、イタリアが勝ち越しに成功する。ベラッティのパスを受けたキエーザがボックス内で切り込み、GKピックフォードをかわしてゴールを決めた。
イングランドは必死に反撃するが、イタリアの守備を崩すことはできない。試合終了のホイッスルが鳴り響き、イタリアが2-1で勝利。53年ぶり2度目のEURO制覇を成し遂げた。
優勝トロフィーを掲げたイタリア代表の選手たちは、喜びを爆発させていた。一方、準優勝に終わったイングランドの選手たちは、悔しさをにじませながらピッチを去っていった。
イタリアの勝利は、大会を通して堅守速攻を貫いたチームワークと、主将キエッリーニを筆頭としたベテランの底力の賜物だ。一方、イングランドはホームの利を活かし、攻撃的なサッカーを披露したものの、決勝の舞台でイタリアの堅守に阻まれ、無念の準優勝に終わった。
EUROは、サッカーファンにとって4年に一度のビッグイベントだ。今回はイタリアが優勝を飾ったが、4年後もまた胸躍るような大会が開催されることを期待したい。